KOROGARO / kengo sato / 佐藤 研吾

170316 Santiniketan / In-Field Studio3

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朝8時頃、関係者が集まり始める。昨日の打ち合わせ通り、ゲストハウス敷地内の、建物横の大樹の下でオープニングセレモニーのための設営準備が進められている。暑さを考えて室内でやったほうがよいという提案もVBから出ていたが、それはこのスタジオの意図から大きく外れるものであるのでどうにか場所を見つけて外での実現に至った。これは間違いなくそのほうが良かった。こんな細部の決定が活動の枠組みを決めてしまうと言っても過言ではない。スタジオの期間は7日間と短いが、だからこそあらゆる出来事が有機的に関係をつくりながら全体の輪郭をなすはずである。
10時頃からオープニングセレモニー始まる。昨日大急ぎで用意したIn-Field Studioのバナーも無事に大きく掲げられる。VBの副学長は所用のため欠席となった。ここアマルクティ・ソサイティを管理運営するVBのSosial Work Dept.のDeanであるPrasanta Ghosh氏から挨拶。続いてIn-Field Studioの代表として自分が今回の活動の趣意を述べる。以下概要(一部加筆、また実際は拙い英語で)。
「このスタジオには大きく3つの目標、目指すべきものがあると考えている。
一つは歴史的な接続。Rabindranath Tagoreはこのシャンティニケタンの地を拠点として農村地域の経済的自立と在るべき文化の保全に尽力した。それは人間性の恢復と言うべきものであり、彼が始めた小さな学校での教育活動に通底するものであもある。我々In-Field Studioは彼の精神、および農村文化へ向き合う態度を継承したい。文化へ向き合う態度とは、ある種のHumanityのあり方を意味する。
そして、ベンガル地方およびシャンティニケタンは日本と深い関係をこれまで築いてきた。日本の近代初期の美術史家、岡倉天心Tenshin Okakuraや、仏教家でチベットを目指した河口慧海をはじめとするさまざまな理想を持った人間たちがこの地を訪れ、ベンガルの人々と知見や思想を交わした。時代は下り、人やモノが行き交うことがより容易くなった現代、改めてそうした異なる背景を持った人間たちが時間を共有することの意味を考えるべきであろう。
二つ目として、In-Field Studioは人間の生活が自然および大地といかに関わり得るのか、どのような関係を築くべきなのかという初源的な問いについて考究を続けていきたい。このスタジオでは幾つかの作業を行う予定である。スケッチを基本とする村のリサーチ作業、村内外で入手する材料を用いた模型制作、そして村の既存物の改修・修復を含めた小空間の制作。さらに最終日には制作した小空間を舞台とした芝居の上演を予定している。そうした生身の活動を通じて、人と自然との関係、人の生活とモノとの関係、一方で都市と農村の関係、様々な事物の連関に思考を巡らせる。
三つ目の目標は、Individualityの発見、あるいは構築である。参加するメンバー各人が自らの今後の創作の糧となるようなきっかけ、自らの才能の萌芽をなりうる経験をつかみ出すことができればと思っている。ここで忘れてはならないのは、才能Talentとは決して無=ゼロから生まれるものではないということだ。常に自分と外との相互作用、あるいは相補的な関係を通じて浮かび上がってくるものである。
このスタジオはたったの一週間しかない。我々はただ毎日尽力するのみだ。」
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その後Prasanta Ghosh氏よりAmarkutir Societyについて、Suriniketanの成立とその活動についての小レクチャー。

11時過、オープニングセッションは終了し、早速皆でケラダンガ村を訪れる。昨日訪れた場所であるが、時間帯が違うので村の中の光も人の雰囲気も別種のものである。まずは皆バラバラと別れてスケッチリサーチを開始する。特にどんなスケッチをやれだの、何を対象としろだのの指示は出さない。けれども皆自分なりに対象を見つけ、ペンを走らせ続ける。自分もいくつかスケッチを試みる。
16:30頃作業を切り上げゲストハウスへ。その後、Santal出身で、VBのSocial Work Dept.出身の方が来てくれ、Santal communityの文化慣習、現況、伝統など様々な話を伺う。氏は急遽来てくれることになったのであるが、これから6日間活動をしていく上で欠かせない情報を学ばせていただいた。

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