KOROGARO / kengo sato / 佐藤 研吾

171210 Santiniketan

IMG_6164ホゾ穴をあけている道路脇の家具屋

171210 Santiniketan

朝6時頃、まだ辺りは暗い。この家は外からの光は最小限に抑えられている。一階に降りて手記を書いている。しばらくしてニランジャンさんも降りてくる。彼が朝ごはんを作ってくれるらしい。設えた小ぶりの台所を今日初めて使うそうだ。トーストとゆで卵をいただく。床の間の前の囲炉裏付きの座机の上でお茶を沸かして淹れる。ほうじ茶のような味がしたが、ダージリンティーをローストして作ったらしい。座机はニランジャンさんのデザインで庭に生えていた木を製材して作ったとても重厚なもの。床と壁のじっとりとしたモルタルの仕上げとの相性もなかなかよい。

ニランジャンさんといろいろ設えについて話し合う。とりあえず、作るものをここにメモしておく。

■作るもの(10th Dec 2017)
(作りきれないかもしれないが、少なくとも図面は全部描いて残してくる)
1、日本から持ってきた座椅子につける座面
2、床の間の棚
3、長い座机
4、吹き抜けの木造架構+階段手すり
5、床の間向かいの収納(お茶いれておく)建具に古材利用
6、下足入れ
7、浴室前のパーティション(竹と布)
8、自在鉤(長さ調節可)
9、本棚(二階)
10、扇風機隠しの架構
11、新しい座椅子
12、階段下収納
13、台所入り口の暖簾
14、座椅子の張り布、もしくは座布団
15、案内地図
16、ほか収納いくつか
17、ニランジャンのお父さんのための椅子(中央の壁柱の前に置く)
18、庭づくり
しばらくしてニランジャンさん出かける。二階のシャワーを使う。まだ扉はついていないが、下旬ごろまでには扉をつけるそう。この扉なども本当のところは全てデザインをしてみたいが、とりあえずはニランジャンさん、インドの人々に任せている。むしろその共在、並存の妙なるものを探してみたいからだ。

手記を書き続けているとニランジャンさんがトトで戻ってきて、一緒に彼の実家へ。昼ごはんを彼のお母さんにつくってもらう。彼の奥さんのオラさんと、彼のお父さんにも再会。お父さんはほとんど毎日、家の現場に足を運んで、建設を眺めていたそうだ。(ニランジャンさんから度々送られてくる現場写真にはほぼ毎回どこかにお父さんの姿が写っていた)お母さんの料理はいつもシンプルな味でとてもおいしい。日本からきた自分に気を使ってくれているのかもしれない。昼食後、彼と別れて文房具屋へ。数日後のネパール行きのために画用紙を買おうと思っていたが、日曜日だったため店は閉まっていた。仕方がないので近くの売店でチャイを飲んでビリーを一本吸う。途中で裁縫屋とその裏の鉄細工屋をみつけた。滞在中に何かをオーダーしてみたいと思う。このまま帰るのも気乗りしないので、ボルプール駅の方へ向かう。ライターと石鹸をとりあえず探しながら、途中の布団屋による。布団は一枚60ルピーらしい。家具屋にも寄る。ものすごい硬い木のホゾ穴の加工をしている。日本ではあまり見かけない爪のようなノミをつかっている。この木を使えばとても細くて強い架構も作れそうである。実際とても重いので、細い材を旨とした構成が良さそう。ベンチを一つ600ルピーで作っていると言っていたが、どうも実際の売値は彼のボスが決めるの本当かどうかはわからない。
ライターと石鹸を手に入れたあと、近くの八百屋へ。今夜はニランジャンさんが土鍋でナベをすると言っていたので、赤い大根とえんどう豆のような豆を買って帰る。
家の現場に戻る。しばらくしてニランジャンさんとオロさんやってくる。夕飯の準備を始める。ガスコンロがうまく動かなかった(留め具が壊れていた)のでIHで調理をしていた。ニランジャンさん日本からもってきたテリヤキのたれで鳥の炒め物をつくる。フライパンで米を炊いた。味噌汁も。その後、ミロン・ダッタさんもやってくる。皆で日本食らしき夕食をいただく。とてもおいしかった。
ニランジャンさんとオロさん実家の方へ帰る。残ったミロンさんと二人で日本語とベンガル語について、いろいろ話し込む。彼は最近、日本のひらがなカタカナをマスターしたらしい。自分も今回ベンガル語学習の本をとりあえず持ってきた。ベンガル語は表音文字(サンスクリット系)なのでハングルのように文字の作り方を覚えれば、けっこうできそうな気もする。
日本から持ってきた木工道具を見せる。今日、家具屋でいろいろ道具をみたが、やはり木が硬いのでどうしたら良いかと思案している。明日ミロンさんに道具屋に連れて行ってもらうことになった。
10時頃ミロンさんも帰る。一人になって、この家の空間について色々考える。思うところあり、すでにある家具を色々動かしてみる。夢と拘りの強さ故だろうか全体的に家具が多い。特に中央のダイニングテーブルが庭とのつながりを大きく邪魔しているので椅子だけを座机として残し、テーブルは脇によけてみる。よる一時頃までいろいろ試行錯誤を繰り返す。
これはある種のプレゼンテーションである。ニランジャンさんからは毎日、異常なほどにいろいろな工夫の提案をうけるので、それには一つ一つ答えていく。が、要らないものは要らないとはっきりこちらも応答する。このやりとりは多分最後まで続くだろう。
ひと段落したので眠りにつく。

 

コメントを残す

CAPTCHA