170120-22 Vadodara

170120
金曜日。図書館にほとんど朝から晩まで籠る。金曜と土曜は自分は基本的になにも仕事がない。なので日本での北千住の芸術劇場計画について見積もり図面をまとめる。細部と仕上がりのテクスチャーについて考えをめぐらせながらできたのは、明らかに自分の今の居場所のおかげである。生活の居所(作業場所)が自分の作るものに影響を与えるのは良いことだと思うし、むしろそれを心がけ、今後もしばしば試してみたいと思っている。一年のうちの一部をインドに身を置く時間とできれば良いと思っているが、今のところどうなるかはまだよくわからない。

170121
土曜日。引き続き図書館で北千住の図面を描いている。既存の大きめのRCの柱梁の空間の大雑把さをそのまま残して必要な設備間仕切り他を付加する計画であるが、その設えの一部、特に建具でインドのコルビュジェの建築は参考になるなと考えた。

シャンティニケタンでのIn-Field Studioの参加者向けの案内書類を作る。日本から参加者は今のところ7-8人となりそうで、講師とインド、そしてドイツからの参加を含めて総勢30名強での活動となりそうだ。2月上旬でのシャンティニケタン現地での話し合いを持って活動の詳細が決まることになるが、最大限にやり尽くしたい。

170122
日曜日。一年生が水曜日に完成させた実測図に基づいて寺院の模型を作り始める。Ekbote氏の事務所に所属しながらVDAで現在TAをしているOBのSarjanが模型制作を教える助っ人として来てくれた。とてもありがたい。彼は去年の中頃からAhmedabadのChhaya氏の事務所でインターンをしていた。二人の老建築家を師に持つ物静かな人物である。昼食を食べにバローダの市街へ。交差点にあるテラス食堂でいろんな種類の料理が揃っている。一人の学生にオススメを聞いてそれを頼む。すごい素朴なハンバーガーが出てくる。インドの人はほとんど生野菜を食べない。昼食後、パンというなにやら葉っぱで包まれた食後の口直しのキオスクへ行く。一つ14ルピほど。ここのパンは甘いやつだった。店によって中に入っているものが違うらしい。今回のはなにか固くて甘い木の実を砕いたものが入っていた。

午後、オプションスタジオをとっている上級生二人が今日の朝に敷地の寺にいって試みたスケッチを持ってくる。残念ながらただ単純に熱量が足りない。通常の課題の合間をぬってやっているので仕方がないが、これでは一年生に負けかねない。上級生の一人から面白い話をきく。Vithhal Mandirはバローダ王室が所有する寺院の一つであるが、王室はその所有権をもつだけで実際の管理は基本的に市井の人々によって賄われているらしい。中心のコートヤードの一角と寺で飼われている2頭の牛は、ある一人の信者によって寄付されたそうだ。その牛が出すミルクを寺院の中に住むPriest家族が生活のために得ている。ドネーションという市場経済とは別次元のお金の動きが寺の中にあるということを改めて考える。

学生たちの作業は夜まで続く。これはもちろん想定の範囲内である。それぞれ12名ほどの2グループに分かれて模型を制作しているが、当然中には幾人かの怠け者が発生する。ケータイでテレビを見たりゲームをしたりしている。残念ながら共同作業には必ずそうした人間が生まれてしまう(人間に限らずどうやら動物や昆虫のコロニーにも同様な状況が生まれるらしい)ので、わざわざとがめはしなかったが、当然今後の作業の成果に表れてくるのは間違いない。
深夜まで作業を続けたが最後までは終わらず。明日からのデザイン課題と並行して作業をすすめることとなる。